プロフィール
福島県出身 85年生、東京都在住の写真家。雄大な自然のスケールを伝える大胆かつ 繊細な絵を得意とする。プロとして11年のキャリアを持ち、主に商業向けに国内外の風景を撮影。Appleでの広告採用や国際フォトコンテスト ipa2016 での部門優勝、海外メディア 掲載等、国内外問わず活動の幅を広げている。2019 年ソニーイメージングギャラリー にて初写真展「フィンランド 冬の光」が大成功を収め、全国で巡回展を開催。
7つのキーワード
被写体
主に自然風景を題材に撮影をしています。
昨年からは自然風景の中でも日本の山岳写真という分野にも挑戦を始めました。日々、地球上の自然の美に対する畏敬の念を抱きながら撮影をしていますが、日本は特に四季折々の季節を巡る撮影が出来ることが非常に恵まれた環境だと感じています。撮影に赴き、五感で自然を感じることが風景撮影の醍醐味です。
また、結婚を機に妻を被写体としても取り入れています。「大切な人と過ごす時間・夫婦関係の尊さ」というものも私の写真から伝えていきたいと考えています。
機材
普段は、ミラーレス SONY α7R IV, α7RIII を使って撮影しています。コンパクトなボディかつフルサイズセンサーを搭載したミラーレスというのは、やはり性能として非常に心強いです。撮影しやすさ・軽さは私にとっては非常に重要です。α7を始めて触ったのが5年前なのですが、今でも一眼レフから乗り換えた時の感動は忘れません。日常的なスナップでは、Google Pixel 4 XL(スマートフォン)が大活躍しています。今後は益々撮影機材の進化はハードウェアではなくソフトウェアになると感じており、革新を期待しています。
扱うレンズはSONYのG MASTERレンズ、Gレンズの他、Carl ZeissのBatisシリーズがお気に入りです。風景を撮る上で主に中望遠ズーム、超広角レンズを愛用しています。特に愛用しているレンズに、SONY 12-24mm f4 Gという超広角ズームレンズがあります。12mmの超広角で切り取る壮大なスケール感のある絵は、撮り手としても撮影していてとても気持ちが良いです。PeakDesignのCaptureというアクセサリーは、山での撮影時にカメラの着脱がスムーズで非常に重宝しています。これ無しの撮影にはもう戻れません。
また、私は自家用車を保有していませんが、やはり風景撮影において車移動はマストな部分もあるため、タイムズカーシェアをよく利用しています。遠征で他県に赴いた際も必要な時間分だけすぐにピック出来るため、非常に便利です。
理由
私にとって写真を撮るという行為は、呼吸と同じで生きること、生活の中に自然にあるものです。ですので、あまり深くなぜ撮り続けられるのかという事は考えた事がありません。あえて理由を述べるなら「私が見た目の前の景色の美しさ・感動を、写真を通して伝えたい」この思いから自然風景を題材に撮り続けています。学生時代に写真を始めた頃から10年以上経ちますが今でも一切ブレていません。もちろん大前提として私自身、写真が楽しく、大好きであるというこの気持ちも褪せることなく心の内から湧き続けているからこそです。
理想
写真家像の理想としてこの人のようになりたいという特定の人物はいませんが、感動や癒やしを伝え続ける事ができる写真家でありたい。そしてただ、妻と共にのびのびと豊かな心の持ちようで写真を撮り続ける生活が送れれば良いなと。継続は力なりという格言がありますが、写真家として挑戦し、発信し続ける人間であり続けたい。私の写真が、私だけでなく周りの人達の人生も豊かにしていくような写真であり続ける事ができればと願っています。「継続すること」が自身へのキーワードなのかもしれません。
発信
現代ではSNSと写真は切っても切れない関係であると認識しています。もしもSNSがなかったら仕事にも大きく影響が出ていたと思います。撮影スタイルは変わりませんが、SNSはいってしまえば営業サポートの側面も大きいため、新規の問い合わせなどの数や経路が変化するのが容易に想像ができます。
写真に関して見る機会の創出という意味でも、SNSは色のトレンド等そういった参考を目にすることが出来ない世界というのは新鮮です。SNSがない世界は、周りを気にすることなく自分の写真に集中できるので、やさしい世界なのではないでしょうか。プロとして自身の認知を拡大するにあたり、現代では個人によるWeb・SNSでの発信・アウトプットはマストだと感じています。もちろんそれをしない方もいますが、時流に乗ったマーケティングやブランディングは自身の活躍の場を広げてくれますので、乗っかる方が間違いなく楽です。
ただ、全てがイコールではなく、世に出してない写真も数多くあります。それらはいつかタイミングがあれば世に発信するかもしれません。発信することが目的化してしまうのは誤りで、こう在りたいというゴールの手段として発信があると考えています。
仕事
こんな仕事をしたいといった具体的なイメージはありません。ただ、日本を代表するような仕事をしたいという気持ちはあります。ですが、写真はボーダレスに世界と繋がれるメディアです。国内にとどまらず世界中のクライアントワークをしてみたいという思いは変わらずあります。旅をしながら撮影することが仕事になるというスタイルは、近年実現出来てきているので有り難い限りです。
未来
写真家というのはあくまで自身のひとつの側面にしかすぎません。一度きりの人生、自身が表現したいことがあれば写真に限らず文字やイラスト、音声メディアや音楽など表現の幅を自ら狭めることはせずに挑戦し、楽しみたいと思います。4年前、3ヶ月間フィンランドに滞在し海外の仲間と冒険した際に、初めての経験を本当に数多く体験しました。その時に、やってみれば意外と出来ることや人間何でもやってみるものだなと、経験して培うことの大切さを痛感しました。
自分の可能性を活かせるのは自分しかいない。可能性を狭めるなということは、自身にいつも言い聞かせています。写真を自身の表現の軸としつつ、自分という人間を表現者として今後もアップデートしていきたいと思います。