プロフィール
1990年生まれ。静岡県出身。世界中の絶景を紹介するFacebookページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を運営し、70万以上のいいね!を獲得し話題に。 書籍「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」シリーズを出版し累計63万部を突破。昨今の“絶景”ブームを牽引し、2014年は流行語大賞にノミネートされた。 現在は、旅行商品のプロデュースや企業とのタイアップ、自治体等の地域振興のアドバイザーなどを行っている。浜松市観光大使。
7つのキーワード
被写体
私がメインに撮っているものは「絶景」です。一言で絶景と言っても人によって基準が異なるので様々ですが、私の中ではこの2つを基準にしています。
- 実際に目で見て美しいこと
- わざわざそこに訪れる価値があるストーリー性があること
「絶景」の捉え方もSNSや時代によって変動していて、Instagramによって写真が大衆化した2015年頃からより広くなったなあ、と感じます。
機材
写真で使用している機材はSONYのα7Ⅱで、レンズも1本をつけっぱなしです。Youtubeにあげている動画はスマートフォンで撮影しています。私は写真家として作品を作っているわけではなく、あくまでもカメラは「旅」を記録するツールの1つなので、旅の妨げにならないコンパクトさ、軽さを重視して選んでいますね。
わたしが撮影する写真は「実際に同じ景色を見ることができる」「誰でも写真で再現できる」ことが大事だと思っています。仕事やドローンなど特殊な例を除けば、基本的には誰でも行ける条件の中で、誰でも撮れる場所から撮影するように心がけています。写真を見た方が、同じ景色を見て、撮って、楽しんでくれたら嬉しいと思っています。
理由
写真を撮ろう、と思って撮っているわけではありません。でも、自分が旅をし続ける限りは、写真や動画で記録をし続けると思います。
自然風景を求めて世界中を巡る事が多いですが、同じ景色は二度と見られない一期一会のものだと思っているので、そのときの自然の表情は記録として残しておきたいな、と思います。
理想
写真家としての理想として「風景を上手に撮影する」ことに関しては自分は長けていないし、他の方のほうが適していると思っているので、そもそも写真家としてのお仕事は受けていません。なので写真家になろうと考えたことはないです。
どちらかというと「旅」に詳しい人間なので、旅や観光業界で仕事をしていますが、その中では写真や動画のもつ力、凄さは理解できていると思うので、それを生かした活動が今後もできていけたら、と思います。そのために、国内外含めてどんなSNSが流行っているか、どんな撮り方、切り取り方が今後きそうか、情報収集は常に行うようにしていますね!
発信
わたしが旅にカメラを持っていき撮影する理由は、SNS発信と、旅行記事や書籍に使うからという仕事の理由だけです。“普段から気づいたら撮影したくなる”とか“カメラが手放せない”ということは全くないので、SNSや仕事がなかったらカメラは買っていないし、旅にもスマートフォンしか持っていかないと思います。
わたしの一番の仕事は、私が発信する「絶景」に皆が魅力を感じて、足を運んでほしい、ということ。なので、正直発信する写真は自分が撮った写真ではなく、自分よりももっと上手に撮影されているカメラマンの方の写真のほうが適していると思っています。書籍やカレンダーなど毎年作っていますが基本は私以外の方の写真を購入して使わせていただいてますし。最近のSNSではとくに親近感が大事なので、あえて自分が写り込んだり、自分で撮影したりしますが、「もっと上手な写真があるからそっちも見てほしいな」と思いながら発信していますね。ありがたくも「詩歩さんの写真がすごく好きです」と言っていただくことも増えたのですが、少し複雑な気分になります。
仕事
今後やりたい仕事として、今様々な観光の案件に携わっている中で、観光振興における写真・映像の力はこれから一層増していきます。どういう関わり方になるかは分かりませんが、わたし自身は自分が表にでて撮影・発信するよりも、企画側のほうが好きなので、撮って発信する人と、そういうニーズがあるエリアの仲介人のような仕事ができたら、と思っています。
未来
もともと旅は好きでしたが、この絶景の仕事も「仕事にしたい」と思ってはじめたわけではありませんでした。ひょんなきっかけからFacebookページを立ち上げて運営していくうちに、気づいたら仕事になっていたという感じです。なので、これからも時代の波に乗ったり流されたりしながら、自分ができること、必要とされていることを感じ取って生きていくのだと思います。