酒井貴弘 | MY PERSPECTIVE

May. 21. 2021

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Takahiro Sakai

Photographer

長野県出身、関東を拠点に活動。ソーシャルメディア時代ならではのアマチュア写真活動から2019年にフォトグラファーとして独立。人物写真を主軸に広告や漫画誌、カルチャー誌、写真集、映像など分断のない領域で活動の幅を広げている。SNSでのフォロワー数は、延べ18万に及ぶ。近作は、NGT48・本間日向1st写真集「ずっと、会いたかった」、西垣匠1st写真集「匠-sho-」、私が撮りたかった女優展vol.3参加など。2024年4月よりCo Agencyに所属。

7つのキーワード

被写体

主な被写体は人物を撮影しています。特にポートレートの撮影は写真への影響は8割が被写体の力、2割がフォトグラファーの力くらいだと思っているので誰を撮るかによって写真が大きく変わってくるのが面白いです。また、人物の撮影は直接人と出会えるので、撮影によっていろいろな人と出会いその人を知れるのも面白いと思います。

自分がどういうコミュニケーションをとるかもその人の写り方にも影響しますし、その人自身のコンディションや状況によっても何が写真に写るかが変わってきます。そういった自分と相手の掛け合わせは一瞬一瞬変化していくものであり、そのライブ感が撮影をしていて楽しくて好きです。

機材

普段使っている機材はNikon Z6Ⅱと単焦点のZレンズを使用していることが多いです。軽くて写りがいいのが好きで使っています。もっとコンパクトに撮影したいときや日常ではGRⅢも使っています。また、仕事によっては写ルンですやチェキを使って撮ったりもしています。

いつもの撮影で絶対に使うというものではありませんが、少し幻想的な写真にしたい場合はクロスフィルターやソフトフィルター、アクリル板なども使用することがあります。

理由

写真を撮ること、写真で表現すること自体ももちろん好きなのですが、撮った写真を誰かが見てくれて、そこから新しい出会いや人生の可能性が生まれていくのが面白くて撮り続けられているのは大きいと思います。現在の自分にとって写真が社会や人とつながる一つの大きなツールになっています。

あと、常に自分の中である種の物足りなさがあって、自分の写真の現状に満足していることがあまりなく、もっとこういう写真が撮れたら、こんな写真が撮りたい、という思いが尽きないので撮り続けているのもあると思います。

理想

写真家というものをどう定義するかにもよりますが、今の自分の感覚としては写真家というより商業ベースのフォトグラファーという感覚があります。アーティストのような作家タイプの人間ではないなと思ってますし、仕事に繋げたいと思って活動している部分もあるので純粋な写真家としての側面よりフォトグラファーとしての側面が強いのが現状だと思います。

自分のスタイルとして依頼されたものを撮るだけというのはモチベーションに繋がりにくいと思っています。なので、理想の写真家というのがどういう姿なのかはまだわからないのですが、写真家というある程度作家性のある個性を持ったスタイルで商業ベースでも活動していきたいので、今の段階では写真家として軸を持っていくことを理想としているかもしれません。

そのために「なぜ写真を撮るのか」「写真をどんな視点で撮っているのか」など写真対する想いの部分も意識するようにしています。

まだ自分の理想がどういうものなのかハッキリわかっておらず、模索しながら進んでいる状況です。上でも述べましたように明確な姿はなく曖昧ですが、まずは写真家としての軸を持って写真活動をしていけるようになること自体が一つの理想や目標になっています。

その上でもう少しその先を想像してみると、仕事で写真を撮るだけでなく、自分の写真家の活動として展示や作品を楽しんでもらえるような活動ができたらいいです。

発信

SNSから受けた影響は大きかったと思います。元々はフォトスタジオで働いて写真を撮っていて、そこではお客さんに向けた写真を撮るというのが基本的なことでしたが、SNSで写真活動を始めたことでもっと多くの人に見てもらう写真ということを考えるようになりました。SNSを見ることで受けた影響も大きいのですが、そういった発信をすることを自然と意識するといったところでも自分の写真への影響は大きかったと思います。

また、撮影することと、世の中に発信することは今の時点では基本的にはイコールです。家族の日常などただ記録として撮る写真もありますが、それ以外で僕の場合は発信までを無意識にでも意識して撮影をしていると感じています。写真を撮る理由でも話しましたが、写真を通して人や社会と繋がることが自分にとっては写真をやっている一つの大きな理由だと思うので、発信することも写真活動において重要なことだと思います。

逆にいうと自分の中では撮影と発信が強く結びついているので、それはいい部分もあれば自分にとって写真と向かう課題の部分でもあると考えています。

仕事

ファッションや広告のお仕事も好きなのでもっとやっていきたいですが、人物撮影で一番面白いのはその人に迫った写真を撮れることだと思うので、写真集の撮影などをしていけるようになりたいと思っています。

また、写真家としての個性を求められるような、「酒井の写真を見てみたい」と思って依頼してもらえるような仕事をもっとしていけるようになったらいいなと思っています。

未来

まだ自分の個展を開催したり、自身の作品集を作ったりということをしたことがないので、写真家としての作品作りに挑戦してみたいと思っています。

今は写真家の活動というより商業フォトグラファーとしての側面が大きいので、写真家として作品を世に出していけるような活動もしたいと思います。そして、写真家として何か自分自身の代表作と言えるような作品や活動も作れたらと思っています。

by Takahiro Sakai

酒井貴弘 | MY PERSPECTIVE

May 21. 2021

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