はじめに
こんにちは、しゅもん (@shumonphoto) です。
今回はPhotoshopのハイパスフィルターを使って簡単に風景写真をシャープに仕上げる方法を紹介します。
お手軽に写真を自然な感じでパキッとさせることが出来るので、私もいつも必ずといって良いほど使っているテクニックです。
どうしてハイパスフィルターでシャープにするの?
ご存知のとおり、PhotoshopやLightroomにはあらかじめシャープネスを上げるフィルター機能が備わっていますので、
それを使えば良いと思われる方もいると思います。
もちろんそれでも構いませんが、個人的にはハイパスフィルターを使うと次の利点があると考えています。
視覚的に効果が分かりやすい
どれくらいシャープにするかを画像を見ながら調整できるので、分かりやすいです。
ただ、同様のことはACRやLRでもちょっとした裏技を使えば可能だったりします。(この方法はまたの機会にご紹介します。)
どういう処理をしているかが明確
後で説明しますが、処理内容が明確なため、処理結果が不可解になりにくいというのが利点です。
例えば処理内容が謎のフィルターの場合、画像によって何故かうまく行ったり行かなかったりということがありますので。。
仕上がりが自然
これは個人の好みになりますが、PhotoshopやLightroomのシャープフィルターよりも仕上げが自然です。
さっそくやってみよう
難しい説明は置いといて、手順自体は簡単ですので、さっそく順番にやってみましょう。
Photoshopで写真データを開く
まずはPhotoshopでシャープ にしたい写真データを開きます。
レイヤーをコピーする
次にレイヤーをコピーします。
(TIPS)レイヤーをコピーするショートカットキーはCommand (Ctrl) + J です。
ハイパスフィルターを適用する
次に「フィルター」「その他」「ハイパス」を選択し、先程のレイヤーにハイパスフィルターを適用します。
ここで、ハイパスフィルターの強さを半径で設定します。
画像に合わせて適度に設定するのが良いですが、3~4pixくらいで十分です。
(TIPS)ハイパスフィルターを適用前にあらかじめレイヤーをスマートオブジェクトにしておけば、あとでハイパスフィルターの強さを変更することが可能です。
彩度を落とす
次に「イメージ」「色調補正」「彩度を下げる」を選択して、ハイパスフィルターを適用したレイヤーの彩度を落とします。
(TIPS)彩度を落とす操作のショートカットキーは Command(Ctrl) + Shift + Uです。
レイヤーモードをオーバーレイにする
最後にハイパスフィルターを適用したレイヤーのレイヤーモードを「オーバーレイ」に変更します。
以上です。簡単ですよね?
比較してみる
拡大して前後を比較してみます。
ハイパスフィルターを適用したレイヤーを重ねる前(左)と後(右)です。
まとめ
今回はハイパスフィルターを使って写真をシャープにする方法を説明しました。
一度覚えると簡単に使えて、効果絶大なテクニックですので是非覚えてみてください。
では、また!
※この記事を見て試したら、#ヒーコで写真を是非見せて下さいね!
おまけ:ハイパスフィルターでシャープになる仕組み
なぜハイパスフィルターで画像をシャープにすることが可能なのかを簡単に説明しておきます。
画像をシャープにするには、画像中にあるエッジ部分を強調することでシャープに見せることが出来ます。
つまり、画像中のエッジ部分を見つけてその部分のコントラストを上げれば良いということになります。
一方、ハイパスフィルターというのは高周波成分だけを抽出して、画像中のエッジ部分だけを残すことが可能なフィルターになっています。
このハイパスフィルターを適用することで、エッジ部分だけに濃淡がある画像になります。
そして、ハイパスフィルターによりエッジにだけ濃淡があるレイヤーをオーバーレイモードでブレンドすることで、エッジ部分の明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなりますので、エッジ部分だけのコントラストが上がることになり、
結果的に全体がシャープな画像になります。