初心者必見!自然光ポートレート撮影で覚えておきたい5つのこと

Jul. 19. 2018

SHARE

  • xでシェア
  • lineでシェア

皆さんこんにちは。暑すぎて何としてでも外に出たくないすーちゃん(@iamnildotcom)です。有り難い事に以前書いた「本当は内緒にしておきたい、私が学んだ自然光ポートレートのテクニック」の記事が人気だったので、その続きとなるような自然光テクニックを、黒田明臣(@crypingraphy)氏やヒーコの記事から学んだ事を合わせてこっそりと大きな声でご紹介していきたいと思います。

はじめに

実は奥が深い自然光

本記事で紹介する自然光とは、太陽光や月光といった自然から発生する光の事を指しています(月光では撮ってないですが笑)。当たり前のように我々の生活の中で欠かせない、というか当たり前のように存在する自然光ですが…毎日一緒にいて見慣れているからって写真でその光をうまく見極められるか、というと全くの別問題なんですよね…。かくいう私はこれまで幾度となく直射光で明暗差が激しくなりすぎたりや太陽が真上にありモデルの顔が暗くなるなどなど、そんな状況に悩まされてきました。

とにかく撮っても撮っても上手くいかなかった中、黒田明臣氏の撮影でアシスタントをしながら得たテクニックやヒーコの記事を読み漁り自分を振り返った結果、まずは闇雲に撮らずじっくり光を見て状況を考えてみるのが大事なのではないか?と挑戦するようになり…ようやく少しだけ光のほんの一端を掴みかけてきたような気がします。

そんな今まで学んできた事を、自然光で撮影した作品と共に、ゆるふわ〜っと書させて頂きたいと思いまSUU。

顔の角度で変わる光の当たり方

NG例

先述した、太陽が真上にありモデルの顔が暗くなる状況の写真がこちらです。

顔が影で暗くなっていますよね。この時の天気が曇りだったので晴天時より明暗差が顕著ではありませんが、顔に光が入ればもっと綺麗に写ると思うのでこれは入れたいところ…!

改善した例

というわけでどう改善するかというと、顔を光の方向に向けてもらいます。こんな感じです。

ワオ。顔に光がきて鼻筋や頬にハイライトが入りもっとモデルの顔や肌が綺麗に写りました!一対一でのお散歩撮影で、人混みの中レフも持てない…なんて状況でも、これだけで改善できちゃうなんてオトクすぎますね!簡単な方法なのに、意外と撮影中バタバタして気が付かなかったりする事も多いと思うので、見落としがちなポイントかもしれません♪

Before/After

見比べて見ると違いがもっと分かりやすいです。

差し込む光はシャッターチャンス

次に、屋根の下で光が差し込んでいる場所に、敢えて顔には差し込んだ光を当てないようにして座って貰い、撮影した写真がこちらです。

モデルの顔に差し込んだ光は直接当たってはいないものの(腕、足部分には当たっている状態)、顔も服も周りと比べて明るくなっているかと思います。これはおそらく、差し込んだ強い光が手すりや服に反射した光がモデルに当たっているためだと推測します。更に言うとその反射光は横の壁に当たりそれがまた反射しモデルを更に明るくしているとも思います。反射光が入り乱れてますね…(笑)

モデルの顔に、差し込んだ強い光があたっていたら周り(背景)との明暗差が激しくて現像も少し難しそうな気がしますし、反射光がいい感じに肌の質感を残しつつ明るくしてくれました。写真の端のほうは暗く、中心のモデルがいる部分は明るく、主役が際立つような明暗差になったかなと思います。

顔にだけ光を当てた例

今度は逆に、モデルの顔にだけ光を当ててみました。これもこれで雰囲気が出て面白いです。あまりここの背景を見せたくも無かったので、顔に真っ先に目が行くような写真になって安心です(笑)

状況や見せたい意図に応じて差し込んだ光を利用できると作品の幅が広がりそうですね!

明るいと「時が止まったような写真」ができる

ちょっと小ネタですが(笑) 日中の明るい時にはジャンプしてる人物を止まったように撮れるくらい、シャッタースピードを上げられる光量が十分すぎるほどあるので、バリエーションの一つに加えると楽しいかもしれません。これはふとモデルが遊びだしてジャンプしてた時に撮ったオフショットですが、こういうので何かを表現するのもまた一興のような気がしなくもありません。

室内に入ってくる斜光で雰囲気ある写真に

今度は、室内に入ってくる自然光を背景に生かした例の一つになります。窓の外から入った斜光を背景として扱ってみたら、雰囲気のある写真になりました。

顔に光が当たっていなくても、床からのバウンス光や、室内に反射した光が顔に当たっていたりして真っ暗にはならない(あくまで部屋の広さや天井の高さ壁の近さなど状況による)ので、人物も暗くなりすぎずに落ち着かせられました。

目で見る情報(この場合だと背景だけが明るくてモデルに光があたっていない状況)より、目ではっきりとは見えないけど反射しているであろう光を想像すると、写真の上がりが想像しやすいのかもしれませんね♪

どんなに強い光でも窓は天然のソフトボックス

冒頭で例に挙げた直射光で明暗差が激しくなりぎる場合についてですが、こういう場合どうすればいいんだ…と頭を抱えていたら黒田明臣氏が自然光ポートレート攻略セミナーで単純明快に教えてくださりました!

あんまり言うと情報漏洩になるので(もう結構この記事で言っちゃってるけど…)ざっくり言うと、厄介な日中の直射光も室内ではお構いなし。日本では天窓や上階に窓があるという事も少ないので、窓際は拡散光が入るソフトボックス的な機能をするということでした。直線的な光ではなく拡散されてやわらかい光になっているんですね。大昔の画家は北向きの天窓から拡散光を取り入れて描いていたなんていう話もありました(受け売り)。夕陽のように直接窓に差し込むような角度だと一概には言えないのですが、作例のような日中では窓から直射光が入ってくることはありません。(ちなみに、黒田氏は実際のところ直接入り込む光を大好物としているので何でもあり状態。)

この写真を見ていただくと少しは分かりやすいかもしれません。

この写真では、拡散された光が窓ガラスを挟んでモデルへと当たるようになっています。こうしたことによってモデルの顔の明暗差があまりなく、直射が顔に当たっている時と違って影も薄い状態になるので、肌の凹凸が目立たず自然な影とハイライトのある肌を表現する事が出来ちゃいました。

たったこれだけのことですが、室内では窓際をと覚えておけば良いですねっ!

自然光をマスターしたい!

太陽は一つといえど複雑に絡み合った光によって、一筋縄ではいかないのが自然光だと思います…。この記事でご紹介した内容はほんの一端に過ぎないので、もっともっと知りたい!という方は自然光セミナーに足をお運びいただくともっともっとタメになるテクニックと原理が目白押しなのでオススメです。

それでは、夏のこの季節は熱中症にお気をつけて撮影ライフをお楽しみください!部屋の中でアイスを食べながらお送りしました♪

by SUU

初心者必見!自然光ポートレート撮影で覚えておきたい5つのこと

Jul 19. 2018

このシリーズのその他の記事

  • 待望の新作「上質と卓越のLightroomプリセット」を徹底レビュー
  • Lightroom Essential Presets II
  • 写真を綺麗に印刷したいならプリンター選びが重要!写真家がおすすめする エプソン EW-M973A3T の魅力とコスパ。
  • Lightroom Essential Presets I

関連記事

ARTICLES

Loading...