1985年東京生まれ。ディレクターやプロデューサーを経て2019年6月に独立したフリーのフォトグラファー。広告・アーティスト・ファッションを中心に幅広く活躍中。カラフルな色彩、印象的な画作りが大手企業やブランドから多くの支持を集めている。
7つのキーワード
被写体
メインの被写体は人物です。静物や料理なども仕事では撮りますが、人物撮影が一番好きだし一番燃えます。
特に女性を撮ることがほとんどですが、「かわいい」「きれい」など男性目線の楽しさというよりは「憧れ」が一番大きい要素です。生まれ変わったら女性になりたいんだと思います。美女に転生したい(笑)
絵的な被写体の好みとしては、自分自分と主張が強すぎない人が好きです。絵に馴染むような雰囲気、かつ笑顔ではなく真顔で、スッと立つだけできれいな人。引き算のシンプルな世界で最小限の動きで最大限良さが出る人を撮りたいです。
機材
いろんなメーカーのカメラを使ってきましたが、最近 Leica SL2 をメインにしました。外ロケやオフショット用に Leica M10-P も使っています。
プロとして仕事で撮影する以前は、カメラ選びの基準として高感度耐性などのスペックやレンズのバリエーション、コストパフォーマンスを重視していました。なんでも撮れる万能なカメラで、思いつくままに風景や街中や静物や人物など幅広く撮っていました。
プロとして仕事で撮影するようになってからは、ほとんどがスタジオでの撮影になったので、高感度など使わないですし、動体に強いAFを求めることもなくなりました。
結果、「シンプルにそのカメラを持って高揚するか」を基準にしています。 モチベーションやテンションなど自身のスペックを高めてくれるカメラが好きで、Leicaのカメラは触っていて気持ちいいので好きです。 実務的な視点ももちろんあり、5000万画素近くある、F値を11あたりまで絞ってもただシャープなだけでなく、品のいい立体感のある描写をするカメラ・レンズが望ましいのでLeica SL2はピッタリでした。
ストロボ、スタンド類、背景紙などなど、カメラやレンズ以外でも必要なものは良いものをなるべく全部買うスタンスです。そのおかげか最近はスタジオが開けそうな物量になってきました。
理由
写真を撮る理由って改めて考えると自分の場合は複合的で難しいです。
1. 写真を含むビジュアルのクリエイティブ制作全般を仕事にしたい
2. カメラというモノ自体が無骨でかっこよくて好き
3. ひとつの目的を持ってモデルやカメラマン、ヘアメイクやスタイリストなどが集まって一緒に作っていく撮影の場が好き
これらが理由ではありますが、仕事目線だけで言えば1の理由の通りで、必ずしも写真撮影が絶対ではないので、2や3の理由があって初めて主軸になります。
理想
好きと嫌いがはっきり言える人が好きです。それは写真に関してもそう。自身の価値観がはっきりしているというのは、撮りたいものや撮るべき絵がはっきり見えていることであり、自身もそうあり続けたいと思っています。 そのためにはたくさんのモノを見て、自身の好きと嫌いをはっきり自覚すること、理由があるのなら理由を自己確認し、常に審美眼を研ぎ澄ませていたいものです。
発信
発信なくして向上はないと思っています。
カメラはSNSが無い頃から持っていましたが、SNSをきっかけに本格的にのめり込み、仕事にするに至ります。発信をすればいろんな意見や反応がもらえますし、自身の血肉になります。そして発信していくうちに、発信の内容に傾向が現れます。写真についての言及や、撮影場所や陽の光や被写体のこと、機材のこと。
それによって自分が「写真」が好きなのか、「撮影」が好きなのか「カメラ」が好きなのかがわかってくる。 好きに自覚的になるとより探求が明確になるので向上していくと考えています。
仕事
広告関連の撮影をメインに、アーティストやファッションなどを撮影しています。
大きな分類としては望み通りの仕事ができていますが、もっとこういう仕事が任されるようになりたい、あのブランドの撮影がしたい、などの欲求は尽きません。具体的には、駅前とかの大きな広告の撮影とかやってみたいですし、スニーカー狂いなのでNIKEのお仕事がしたいです。
未来
1年先のことすら予想がしづらい昨今ですが、より「写真を使う・活かす」動きをしていきたいです。 その上で、世の中の時流に大きくは合わせつつも、他者との差別化をきっちりしてマイノリティで居続けることを大事にやっていきたいです。